アンカーボルトの超音波長さ測定について

「非破壊検査」アンカーボルトの超音波長さ測定について|破壊・非破壊検査、構造物調査の株式会社ディ・アール

 Q:アンカーボルトの径が細くなると測定が難しいと聞いたのですが?

A:アンカーボルトの径が20mm未満になると、長さの測定が難しくなります。
特に、径が細いあと施工アンカーは先端が45度にせん断加工されているため、先端から反射するエコーが小さく、測定が難しくなります。

Q:1日に何本ぐらい測定できるのですか?

A:1日に何本できるかは、作業環境によって変わります。
高所作業車を使用して測定する場合は1日「80本」程度しかできないこともありますが、足場があり自由に移動できる場合は、1日「300本」以上できる場合があります。目安として、1日「150本」くらいと考えていただければよいでしょう。

 Q:アンカーボルトに溶融亜鉛メッキや塗装がなされている場合でも測定できますか?

A:溶融亜鉛メッキや塗装が施されている場合でも、探触子を接触させるアンカーボルトの端面が凹凸でなければ、そのまま測定することが可能です。
凹凸がある場合は、測定前にグラインダーでアンカーボルトの端面を平滑に仕上げる必要があります。

 Q:使用する機器に指定はありますか?

A:アンカーボルトの長さ測定には、探傷器と探触子を使用します。使用する探傷器には指定はありません。使用する探触子についても指定はありませんが、用途に応じた探触子を使用しますので、前もってご相談ください。

 Q:探傷器によって精度差はありますか?

A:ポータブルのデジタル探傷器では測定結果に大きな差異はありません。

 Q:支柱(ポール)の厚さは測定できますか?

A:超音波板厚計を使用すれば測定可能です。

 Q:支柱(ポール)の埋め込み深さは測定できますか?

A:可能です。(ガードレール等)表面波を用います。

 Q:定着長・突出長・全長の略図が見たいです。

A:下記の図をご参照ください。

「非破壊検査」アンカーボルトの詳細図|破壊・非破壊検査、構造物調査の株式会社ディ・アール

 Q:アンカーボルトの形状と測定可否について

A:下記の通りです。

①底面が斜めにカットされている場合→カット角度により測定不可
②L字型に曲がっている場合→測定不可
③極端に波打っている場合→測定不可

垂直探触子を用いて、アンカーボルトの端部までの超音波伝播時間により長さを測定します。①~③で端部まで超音波が届かなかったり、端部で乱反射を起こしたりすることにより適正な測定ができない場合があります。

 Q:アンカーボルト長さ測定の原理とは何ですか?

A:探触子をアンカーボルトの先端に接触させ、打設されたアンカーボルトの長さを計測します。
探触子から発信されたパルス状の超音波は、アンカーボルト内を伝播し、探触子を接触させた反対側の先端で反射します。
探触子で受信した、反射波の反射までに要した時間に、超音波の伝播速度を乗じることでボルトの長さを把握することを言います。

その他、アンカーボルトの超音波長さ測定についてのご質問は、(株)ディ・アールへお気軽にお問い合わせください。