建築・土木構造物調査

▲ 鉄筋探査(電磁波レーダ法)

道路、橋梁、トンネルといったインフラ構造物には建設後50年以上を経たものも多く、老朽化に加えて、地球温暖化などの環境変化による負荷や、地震や水害の影響も懸念されています。

とくに防災の面で早期の対策が必須ですが、国や自治体は財政難により新たな巨額投資は困難な状態、そんな中で対策の主流となっているのが、既設インフラ構造物を対象としたアセットマネジメントです。

弊社は熟練した技術者の眼と機械・科学の眼により、構造物の外部・内部両面からの「調査」「検査」「点検」を担います。また正確なデータの取得および情報処理を行い、構造物のアセットマネジメントで重要となる高精度の劣化予測の助成をいたします。

*アセットマネジメントとは
アセットマネジメントとは、資産の管理・運用を代行する業務のことです。従来は個人及び企業が有するリスク資産(金融資産や不動産など)を対象とした管理・運用代行業務を指していましたが、近年では公共資産(道路や橋梁など)の管理・運用業務にも適用されています。

対応可能業務

事前調査

⽬視調査

⽬視及び打検(ハンマーリング)にて、コンクリート構造物の躯体表⾯の劣化状態を確認します。

コンクリートひび割れ調査

補修の判断材料として:表⾯⽬視調査にてひび割れのサイズを測ります。

鉄筋探査(本数、径、かぶり厚さ)/電縫管調査、シース管調査

耐震補強⼯事等に伴う調査として:コンクリート構造物の内部にある鉄筋、電縫管(溶接管)、シース管等の位置を⾮破壊検査(電磁波レーダ)にて探査します。

空洞、ジャンカ(⾖板)調査

コンクリート打設不良による表⾯・内部の⽋陥を、⽬視及び打検(ハンマーリング)にて調査します。場合によっては⾮破壊検査(超⾳波探査他)も実施します。

アンカー打設後の品質確認

アンカーボルト・ロックボルト超⾳波⻑さ測定(パルス試験)

超⾳波探傷器と探触⼦を⽤い、アンカーボルトやロックボルトの打ち込み⻑さに不⾜がないかを測定します。

アンカーボルト引張試験(あと施⼯アンカー引張試験)

引張試験装置(油圧ジャッキ)を⽤い、アンカーボルト及び樹脂、コンクリート強度が設計荷重を満たしているかを試験します。

コンクリート品質試験

※以下は微破壊検査あるいは破壊検査に類します

圧縮強度測定

推定圧縮強度試験機(シュミットハンマー)にて現場での測定が可能です。確実性を⾼めるには、コアを採取し、試験機関にて圧縮強度機による測定を⾏います。

中性化試験

コンクリートの劣化(通常は⾼アルカリ性→劣化すると中性化)の進⾏度合いを試験します。はつり法、コア法、⼩径コア法、ドリル法、いずれも対応可能です。
現場での簡易的な試験は、構造物へのダメージが少ないドリル法にて⾏います。

アルカリ⾻材反応(ASR)試験

コンクリートの膨張・ひび割れの原因となるアルカリ⾻材反応(アルカリシリカ反応)を、化学法もしくはモルタルバー法等によって判定します。

アルカリ⾻材反応とは:コンクリート中のアルカリ性分と⾻材中の反応性鉱物が化学反応を起こし、膨張性のアルカリシリカゲルを⽣成することをいいます。

塩分含有量測定

コンクリート中の鉄筋の腐⾷原因となる塩分含有量を測定します。ドリル削孔によりコンクリート構造物から少量のコンクリート粉を採取して⽔と混ぜ、塩分濃度計を⽤いて塩化物イオン量を測定します。