非破壊検査

▲超音波探傷試験

非破壊検査とは?

非破壊検査とは、モノを壊すことなく、外観も機能もそのままに、モノの内部を科学的に視る検査の総称です。
さまざまな機材と技術を駆使して、亀裂などの欠陥、腐食など劣化の状態、空洞や異物の存在などを明らかにし、表層についても目視では認知できない微細なきずを検出します。検査結果は、検査方法に応じて数値やX線画像、エコー画像などで確認することができます。

非破壊検査の対象は幅広く、適切な検査方法を選択することによりほぼすべてのモノに適用可能です。
新たに造り出された製品・部品、建造物・構造物の品質検査はもちろん、使用中の製品・稼働中の設備なども非破壊で検査できるため、修繕または取り替えの要否を判断する目的においても高いニーズがあります。また、設計図が現存しない古い建造物・構造物の壁や柱の内部構造を調べるなどさまざまに応用されています。

ストック型社会の推進のためにも、なくてはならない技術です

高品質なモノを造り、古くても価値あるモノの寿命を伸ばし、健全性を維持しながら長く大切に使って未来へ受け継ぐ。そんな「ストック型」の社会への移行が急務となっている中、非破壊検査が果たす役割は今後ますます大きくなっていくと考えています。非破壊検査は「安全・安心」で「持続可能」な社会を創っていく上で不可欠なテクノロジーなのです。

非破壊検査(探傷検査)

▲ 磁気探傷検査

金属材料の接合部や金属部品などを対象として、表層部および内部のきず・亀裂を非破壊にて検査します。とくに接合の良否は建造物・構造物の安全性や耐久性に大きく影響するため、ごく微細な傷であっても決して見逃せません。

弊社には探傷検査の各種方法のメリット・デメリットを熟知した経験豊富な有資格者が揃っており、検査の対象物・箇所・環境など総合的にみて最適な方法をご提案しています。

対応可能業務

表層部

⽬視検査(VT)

⽬視及び打検(ハンマーリング)にて、構造物のひびわれ、漏⽔または痕跡、剥落、膨張、⾻材露出、鉄筋露出、錆汁、その他の表⾯異常などを確認します。

浸透探傷試験(PT)

材料の⾮破壊検査の⼀つです。対象物の表⾯に検査液(浸透液)を浸透させ、洗浄処理・現像処理を⾏った上で⽬視にてきずの有無を確認します。

磁気探傷試験・磁粉探傷試験(MT)

試験体(強磁性材料)の表⾯に磁⼒線を発⽣させ、そこに磁粉を吸着させてきずを浮かび上がらせ、⽬視での確認を容易にします。

渦流探傷試験・渦電流探傷試験(ET)

試験体(導電性のある鋼材等)に電磁波を当て、電磁波の波形によって鋼材のきずや割れの有無を判断します。

内部

超⾳波探傷試験(UT)

試験体(鋼材の溶接部等)の内部に超⾳波を伝播させ、超⾳波の反射を利⽤して内部のきずの⼤きさや形状を推定します。

放射線透過検査(RT)

医療⽤レントゲンと同様の原理で、試験体(鉄、⾮鉄⾦属、コンクリート等)に放射線を照射して内部を透過させ、内部の構造や⽋陥をフィルムに写して可視化します。

非破壊検査(その他)

歪みゲージを用いて各種の機械や構造物の荷重状態、応力(ストレス)状態などを測定分析する「歪み測定」や、管材(配管・パイプ類)を切断することなく肉厚を測定し残存寿命の予測を助成する「肉厚測定」にも対応しております。

対応可能業務

歪み測定/肉厚測定