橋梁修繕工事の橋面防水工、防護柵取替工に伴う鉄筋探査

日付:2025.10/2026.1
場所:滋賀県東近江市
作業内容:
鉄筋探査(電磁波レーダ法)

滋賀県内の道路橋修繕工事の一環として「スラブドレーン(水抜き管)の設置」および「防護柵の取り替え」に伴う鉄筋探査を実施しました。
対象となる橋梁は延長約140メートルあるため、探査箇所は広範囲に及びました。

スラブドレーン(水抜き管)の設置に伴う鉄筋探査

2025年10月実施/所要日数2日/弊社検査員2名

「スラブドレーン」とは、道路橋の床版(アスファルト舗装の下に位置)に設置される水抜き管のことで、アスファルト舗装から染み込んだ雨水を排水する役割を担います。

既設橋にスラブドレーンを設置するには床版を削孔する必要がありますが、床版内には鉄筋が入っているため、鉄筋を避けて削孔できるよう事前に鉄筋探査を行い床版内部の配筋状況を確認します。

本件では、1スパンにつき6箇所(上下線で12箇所)にスラブドレーンを設置する計画となっており、設置予定箇所周辺の鉄筋探査を実施しました。
※橋梁のスパンは橋台や橋脚などの支点間で区切られます。
対象の橋梁は6スパン(上下線で12スパン)、探査箇所は合計72箇所となりました。

▼探査状況写真の例

防護柵の取り替えに伴う鉄筋探査

2026年1月実施/所要日数2日/弊社検査員2名

スラブドレーン設置箇所の鉄筋探査の後、少し間を空けて、防護柵の取り替えに伴う鉄筋探査を実施しました。探査箇所は、新しい柵をアンカーボルトで固定するための削孔位置周辺です。

老朽化した古い防護柵はいずれ撤去されますが、まだ設置された状態で探査を行いました。
探査面の上に古い柵がある状態で、探査装置がギリギリ入るくらいの隙間でした。

新しい防護柵を固定するためのアンカーは、既存の柵の取付位置とは異なる場所に打ち込む必要があります。下の写真のピンクの丸が、新たにアンカーを打ち込む予定の箇所(工事会社が予めチョーキング)、黄色の線は弊社が行った鉄筋探査結果です。

【チョークの使い分けについて】

チョークの話のついでに、現場での使い分けについて紹介したいと思います。

色選び
まずチョークの色ですが、「鉄筋探査は白チョークで」などと指定される場合もあります。特に指定がなければ現場に応じて選びます。
上の例のように、予め工事会社がチョーキングしている場合は、見分けがつきやすい色を使用します。

色選びには探査面の地肌の色味も関係してきます。地肌が黒っぽければ白、地肌が白っぽければ青や黄色を使うことが多いです。

また、肉眼で見るのと写真とでは視認性が異なるという点にも配慮が必要です。特に日向と日陰が入り混じる箇所の写真は、日向部分が白飛びしてチョーキングが見えにくくなります。報告書に添える写真がわかりづらくならないよう、まず試し撮りをして確かめるようにしています。

水性と油性
色だけでなく、水性と油性も使い分けます。
普通のチョークは雨が降れば流れて消えてしまいますので、路面など雨にさらされる場所では「マーキングチョーク」という油性のチョークを使います。本件で使用したのもマーキングチョークです。本件では工事会社がチョーキングしたピンクと見分けがつきやすいよう黄色を使用しましたが、普段は視認性の良い赤を使うことが多いです。(下の写真は別の現場で赤のマーキングチョークを使用した例)

屋内など雨にさらされない現場で、工事終了後にチョーキングを消したいという現場もあり、その場合は普通の水性のチョークを使います。

【作業を終えて】

今回は探査箇所が多かったですが、天候に恵まれたこともあってスムーズに進み、想定よりも短い日数で終えることができました。

作業がスムーズに運ぶかそうでないかは、探査面の状態にも大きく左右されます。
電磁波レーダ法では、装置のタイヤが回ることで移動距離と構造物内部からの反射波が連動して装置の画面に鉄筋波形が表示されます。探査面の凸凹が激しければタイヤが回らず探査困難となるのです。

その場合はベニヤ板を敷いてベニヤ板の上から探査するという方法で対処しますが、やはり時間がかかってしまいます。

今回は工事会社の方が探査しやすい状態に整えてくださっていたため、波形が出にくい箇所が少なく助かりました。ありがとうございました。

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