既設橋へのスラブドレーン設置に伴う鉄筋探査

日付:2025.1
場所:滋賀県守山市
作業内容:鉄筋探査

道路橋の修繕工事の一つにスラブドレーンを設置する工事があり、その事前調査として鉄筋探査を実施しました。
「スラブドレーン」とは、道路橋の床版(アスファルト舗装の下に位置)に設置される水抜きパイプのことで、アスファルト舗装から染み込んだ滞留水を排水する役割を担っています。

既設橋にスラブドレーンを設置するには床版を削孔する必要がありますが、床版内には鉄筋が入っていますので、鉄筋を避けて削孔できるよう、鉄筋探査を行い床版内部の配筋状況を確認します。

今回の探査面は橋面となっていますので、まずは探査箇所の状態(砂や土の有無等)を確認し、探査面の清掃を行います。
用意するものはほうきとちり取り、前日雨の場合は水や泥が溜まっている可能性があるため給水スポンジも持って行きます。
清掃をきっちり行っておくことでその後のマーキング作業がやりやすく、写真撮影時も配筋状況が分かりやすくなるため重要です。

清掃が完了すると探査を行います。装置を縦横に走らせながら画面を確認しつつ波形が現れた箇所にチョーキング(白)していきます。
すべてチョーキングを終わらせたらチョーキング箇所の線と線を繋ぎマーキング(赤)します。
スラブドレーン全箇所にマーキングまで終わらせたら最後に鉄筋の配筋状況の写真を撮りすべて完了です。

今回の探査箇所は歩道側であったため車両通行がなく快適に探査が行えました。ですが、歩行者の通行はあるため、最後まで気を抜かず安全に作業できたことが良かったポイントです。

今回の作業の流れ

①探査面の確認
砂、土、水溜り、泥の有無、探査装置が走るかどうか(凸凹)を確認。

②探査箇所の清掃
スポンジやちり取りで水抜き後、泥掃除。この時泥は端に固めて置いておくこと。

③チョーキング(白)作業
波形を画面で確認し、白チョークで仮線を入れていく。

④マーキング(赤)作業
白チョークで仮線の描かれた線と線を赤のマーキングチョークで繋ぐ。

⑤写真撮影
黒板の工事名、撮影箇所等に相違が無いか確認し配筋状況を撮影。

作業状況

▼探査状況
電磁波レーダ装置を縦横に走らせ、鉄筋の位置を探査しています。

▼けがき作業
仮線箇所(白チョーク)をマーキングチョーク(赤)で繋いでいます。

ちなみに、今回は他の修繕工事の関係でアスファルト層がはつられた状態で探査作業を行いました。鉄筋探査はアスファルト舗装の上からでも行えますが、アスファルト層が有る場合と無い場合では、無い場合の方がアスファルト層が波形に影響せず、鉄筋との距離も近くなるため探査しやすくなります。