ターミナル駅地下の柱補強工事に伴うPT(浸透探傷試験)

日付:2026.1
場所:大阪府大阪市
作業内容:浸透探傷試験(PT:Penetrant Testing)

柱補強工事に伴う非破壊検査の事例です。

場所は大阪にあるターミナル駅の地下で、一般の人が立ち入らない空間に、駅施設を支える柱が立ち並んでいます。
柱の数が非常に多いため工事期間が長く、弊社が請け負う検査業務も数回に分けて順次実施するかたちとなっています。

工事自体は、既存の柱(鉄筋コンクリート構造)の強度を高めるための工事で、L字型の鋼板を組み合わせて柱の周囲を覆うように取り付け、鋼板どうしを半自動ガスシールドアーク溶接法で溶接するというものです。

弊社は、その溶接線に欠陥がないかをPT(浸透探傷試験)にて試験します。
PTは表面のきずを調べる試験法ですので、PTでわかるのは、表面に開口している割れ、アンダーカット、オーバーラップ、ブローホール等です。
肉眼では見えない微細なきずもPTによって可視化することができます。

試験方法・手順

【試験方法】
JIS-Z-2343 VC-S (溶剤除去性染色浸透液-速乾式現像法)
PTにも色々な方法があり、弊社では通常「溶剤除去性染⾊浸透探傷試験」という方法で試験しています。

>溶剤除去性染⾊浸透探傷試験の原理はこちら
>PTについて「よくあるご質問」はこちら

【手順】

1.前処理
表面の付着物及びきずの中に残留している油脂類、水分などを取り除く。
溶接部の温度を測る(温度が高すぎると浸透液の性能が十分に発揮されないため)。

2.浸透処理
浸透に必要な時間、試験する部分の表面を浸透液で濡らしておく。

3.除去処理
試験体に付着している余剰の浸透液を取り除く。

4.現像処理
現像剤を吹き付け、現像剤適用後は、試験面を自然乾燥する。

5.観察
指示模様が現れた場合、欠陥指示か疑似指示かを確かめなければならない。
指示模様が、きずに基づくものか、疑似指示かの判断が困難な場合等は、再試験を行う。

6.後処理
試験体表面に付着している現像剤を除去する。

手順の写真は別の事例記事で紹介しています。
>柱補強のための鋼板巻き溶接部の浸透探傷試験

試験状況写真(観察時)

柱の形状やサイズは様々で、溶接は縦横方向に施されています。
柱の高さも場所によって違い、3.4m〜5m程度。上の方はハシゴや高所作業車を使って検査しました。